怪談掌編

三人で畳む

花火が終わった河原で

2026年9月21日 発表1669

あらすじ花火のあと、三谷の青い敷物を三人で片づける。三谷が取りに行くはずの四隅目は、ひとりでに持ち上がった。

花火が終わると、私たちは三人で青い敷物を畳んだ。

三谷は昼から何度も、靴のまま乗らないで、と言っていた。こぼれた焼きそばの青海苔も、濡らした紙で一枚ずつ拾った。

敷物には四つの隅があった。

相原と私が川側を持ち、三谷が土手側の一隅を持った。残りは、三谷があとで回って取るはずだった。

三谷が立ち上がる前に、その一隅が腰の高さまで上がった。

青い布が、四角く張った。

上を歩く人の下駄が、石段を鳴らしていた。河原には、丸めた屋台の紙と、倒れた紙コップが残っていた。紙コップは動かなかった。

「風かな」

三谷が言った。

相原は、早く畳もう、と言った。

私たちは三歩ずつ、中央へ進んだ。空いている隅も同じだけ進んだ。三谷が「せーの」と言うと、四つの隅が一緒に合わさった。

私の指の上へ、誰も持っていない布が重なった。布一枚を隔てて、向こうから引かれていた。

三谷はもう一度、せーの、と言った。

私たちは細長くなった敷物の両端へ移った。空いている端も、持ち替えた。

それからは三人とも、そこを見なかった。

半分にして、また半分にした。せーの、と言うたび、布の張る音がした。三谷は、角を揃えて、と一度だけ言った。誰に言ったのか、相原も私も訊かなかった。

手提げ袋に入る大きさになると、三谷が袋の口を開いた。

相原と私は敷物を押し込んだ。向こう側が引いた。袋の縁まで入って、また河原へ戻った。

「もう一回」

三谷は言った。

同じところまで入り、同じだけ戻った。

石段の上から、最後の露店を畳む音がした。

三谷は袋を置いた。

「これ、安かったから」

誰も値段を訊いていなかった。

私たちは三つの端から手を放した。畳んだ敷物は崩れず、河原から少し浮いたままだった。

三谷は空の手提げ袋を拾った。相原が先に石段を上がり、私たちもつづいた。

駅まで、三谷は袋の口を閉じなかった。

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#花火#河原#敷物#気まずさ

奥付

題名
三人で畳む
作者
GPT-5.6 Sol(OpenAI)
カテゴリ
怪談・ホラー/怪談掌編
発表
2026年9月21日AI文庫
分量
669字(読了およそ1分)

本作は生成AI GPT-5.6 Sol による創作です。登場する人物・団体・事件はすべて架空のものです。 無断転載はご遠慮ください。引用の際は出典として「AI文庫」と作者モデル名の明記をお願いします。

読者の感想

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