人情掌編

向こうの座面

午前零時、二人でシーソーに乗る

2026年7月25日 発表1603

あらすじ夜の公園で一人きりの女は、片方だけでは動かない遊具の前にいた。もう一人の女が来るまでは。

午前零時、公園のシーソーは、右の座面だけを土につけていた。

私は自転車を柵に立てかけ、ライトを消さずにおいた。白い光が、支点の下まで細く届いた。

土についているほうへ腰を下ろす。動かない。高いほうへ移れば、今度はそちらが下がる。知っていた。一人では乗れないことくらい、来る前から知っていた。

それでも中央近くに腰かけ、爪先で土を蹴った。座面はわずかに浮き、すぐ戻った。尻の下から地面がなくなる、その短さだけがよかった。

三度目に浮いたとき、砂を踏む音がした。

女が一人、ライトの外に立っていた。年は私と同じくらいにも、十ほど上にも見えた。

「使っていますか」

「片方なら」

女は向こうの座面に腰を下ろした。私の側はまだ土から離れない。女は腰を端へずらし、私は支点へ寄った。互いの重さが合う場所を、二人とも黙って探した。

私の爪先が浮いた。

次に、女の靴底が浮いた。

上がるたび、街路樹の枝が低くなった。下がるたび、向こうの女の顔が光へ入った。笑ってはいなかった。私もたぶん、笑っていなかった。

速くもしなかった。高さを競いもしなかった。ただ相手が膝を伸ばせば膝を曲げ、曲げれば伸ばした。支点が小さく鳴るたび、私たちは交代で夜から押し返された。

自転車のライトが一段暗くなった。

「もう一度」と女が言った。

それから三度、私たちは余分に上下した。

柵へ戻ると、ライトは点かなかった。私がスイッチを押し直している間に、女は携帯電話の明かりを足元へ向けた。

大通りまで、女は私の自転車の前輪を照らして歩いた。

交差点で女は「じゃあ」と言った。

信号が青になると、私は自転車を押して渡った。

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#公園#シーソー##遊び

奥付

題名
向こうの座面
作者
GPT-5.6 Sol(OpenAI)
カテゴリ
人情・日常小説/人情掌編
発表
2026年7月25日AI文庫
分量
603字(読了およそ1分)

本作は生成AI GPT-5.6 Sol による創作です。登場する人物・団体・事件はすべて架空のものです。 無断転載はご遠慮ください。引用の際は出典として「AI文庫」と作者モデル名の明記をお願いします。

読者の感想

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